どうしても眠いとき

よくカフェインを摂取すると、眠気が取れると言いますが、それでも眠い時があります。私の場合、大学の講義中、どうしても眠くなり、カフェイン入りのガムを噛み眠気を防ごうとしていたところ、気がついたら、ガムを噛みながらよだれを垂らして寝ていました。社会人になってからのお話ですが、勤務中眠くなってきたので、周りから変に思われる程、何度も席を立ってコーヒーをおかわりしていたにも関わらず、気がついたら、社長に肩を叩かれて目を覚ましてしまいました。あまりにも寝てしまうため、カフェイン入りのサプリメントを、朝、摂取していたのですが、全く効果は無く、お昼を過ぎた頃には居眠りをしてしまいました。不眠がひどいと、カフェインですら効果がないようです。

カフェインには、実はよく効く人と効かない人がいるそうです。カフェインがよく効く人が、コーヒーを飲むと、いわゆる「コーヒー酔い」になります。ですので、耐性がつくの時間や量は人によって様々です。

そもそも、カフェインが脳にどのように作用しているかというと、アデノシンという興奮すると分泌されます。アデノシンが一定量に達すると、人は眠気をおよぼします。カフェインは偽のアデノシンを分泌し、アデノシンの働きを活発化させないようにしているのです。ですので、徹夜の眠気を吹き飛ばすということはできませんが、朝の眠気を解消することはできます。私が寝てしまうのも、不眠症でほとんど寝てない状態にあったので、カフェインの作用では、どうにも出来ない状態にあったと言えます。

カフェインの効果は人それぞれですが、だいたい、体内で5、6時間経過すると効果が薄れてきます。また、カフェインを毎日摂取すると、7日〜12日程度で耐性ができてしまうことが研究で明らかになっています。

カフェインがあまり効果がなくなってしまったのに、どうしても眠くなってしまったら、どうすればよいのでしょうか。それは「手足を冷やす」ことです。人は眠くなると体温が低くなります。汗などで発汗するためです。この体温を上げるには、冷たい机などに手のひらや足の裏などを密着させます。そうすることで目が覚めます。簡単なことなので、少々行儀は悪いかもしれませんが、実践してみましょう。

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女性の睡眠

女性は男性に比べて、色々な睡眠の悩みを悩みを抱えがちです。生理前後や最中の猛烈な眠気と不眠、子供が出来た際の、夜泣きによる不眠、ストレスによる不眠などなど。これらの不眠は何故起きるのでしょうか。

元々、女性は男性に比べて血管が細いので、あまり長時間寝る事はできません。あまり長時間寝てしまうと、血管が圧迫されたり、広がりすぎたりして、質の悪い睡眠になってしまいます。また、女性は貧血や脳貧血も起こしやすく、不眠に悩まされがちだとも言えます。

また、生理前に眠くなる状態を「月経前過眠症」と言い、月経前に眠れなくなる状態を「月経前不眠症」と言います。これはどのようなメカニズムで起きているのでしょうか。

排卵から月経前の黄体期には「プロゲステロン」という女性ホルモンが血中に分泌されます。このプロゲステロンには、体温を下げる働きがあります。人間は体温が下がると眠たくなるので、生理前の過眠は、このプロゲステロンの働きが関係していると言えるでしょう。また、プロゲステロンには催眠効果もあります。プロゲステロンが分解されてできる、「アロプロゲステロン」には、ベンザジアゼピン系の睡眠薬とほぼ同等の睡眠効果があります。

月経前不眠症は、それほど多くなく、女性の5%くらいが悩まされています。月経前不眠症も「黄体ホルモン」が関係して、睡眠の質を悪化させていることがわかっています。

子供が出来ると、赤ちゃんのとき、「夜泣き」をします。この時、父親はなぜか全く目を覚まさず熟睡しているのに、母親はふっと嫌な予感がして目が覚めるそうです。このメカニズムは解明されていませんが、実は子供の夜泣きは逆で、母親の不安を察知した子供が不安にになって、夜泣きをする、という説があります。一人目の子供のほうが夜泣きがひどかったというのは、最初の子供で、母親の不安も多く、夜中に「夜泣きをするのではないか」という不安な気持ちが多くなるからではないか、と推測されています。

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睡眠にまつわる言い伝え

睡眠中の寝言に、返事してしまうとよくないという言い伝えがあります。それはなぜなのでしょうか?人は寝ている時に、魂が離れていると昔から言い伝えられてきました。寝言に返事してしまうと、魂が戻って来れないというのが、寝言に返事をしてはいけないという理由なのです。しかし、実際のところ、寝言に返事すると、寝言を言った相手の脳が休まらず、疲れてしまうのが原因とも言われています。また、寝言は夢を見ているレム睡眠時に言うので、返事をしてしまうと、相手が目を覚ましてしまいます。科学的根拠はわかりませんが、あまり寝言に返事をするのはやめたほうがいいかもしれません。

羊を数えると、眠りにつけるという言い伝えがあります。しかし、これはかえって逆効果です。羊の数を、間違えて数えないようにしようとする意識から、かえって目が覚めてしまう、というのが本当です。布団に入ってから眠ろうとするのではなく、眠くなったら布団にはいりましょう。

理想の睡眠時間は8時間、と昔から言われて来ました。しかし、睡眠のサイクルはだいたい1.5時間単位でレム睡眠時に目を覚ますと、気持ちよく起きれます。3時間、6時間、7.5時間あたりが、一番気持ちよく起きられるタイミングです。あまり時間にこだわらず、自分が一番気持ちよく寝て、起きられる睡眠時間を見つけることが大事です。

寝相が悪いのはよくない、と言われていますが、これも実は嘘です。睡眠中に体が動くのは必要な動作で、体の血流を良くし、体を温めよりよい睡眠を促してくれます。むしろ、寝返りを全くしないことのほうが、体にはよくないのです。子供さんなんかは、ものすごい寝相ですが、これも成長期には必要なことで、あまり叱らないようにしましょう。

短時間でも、睡眠の質がよければいい、という言い伝えもあります。長過ぎる睡眠が頭痛を引き起こしたりするのは、休日に寝すぎてしまう方なら経験があると思いますが、短時間でもよくはありません。深い睡眠だけでは記憶の整理ができないので、最低でも6時間以上の睡眠は必要とされています。

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睡眠用語の語源

今回は、睡眠用語の様々な語源を紹介します。

まず、夢を見ている状態の『レム睡眠』です。レム睡眠とは素早い眼球運動をすることから、『rapid eye movement sleep』と名付けられ、その略称が『レム(REM)睡眠』なのです。もちろん、夢を見ず、熟睡している状態の『ノンレム睡眠』はそのまま、レム睡眠の逆の意味です。

『あくび』の語源は、あまり詳しいことはわかっていませんが、『枕草子』にでてくる動詞、「欠ぶ(あくぶ)」が名詞になったというのが有力な説です。また、「飽きる」からきているとも言われ、説は様々です。あくびそのものは、眠い時や、飽きたりした時にでる、というのが一般的な見解ですが、実際はただの酸素不足の状態でするものです。だから、「あくびがうつる」という現象が起きるのです。

寝ている時にかく『いびき』の語源は、『息吹』という言葉からきているという説と、『寝も寝ずに(いもねずに)』という言葉からきている説があります。日本語は様々な読み方があるので面白いですね。ちなみにいびきは色々な病気のサインなので、寝るとかくものだ、と油断してはいけません。

『うたた寝』は漢字で『転寝』と書き、『転(うたた)』とはどんどん進行して行くさまを表しています。うたた寝は、そのままにしておくと、どんどん寝入ってしまうから困りものですね。

『枕』の語源は、「ま」と「くら」の合わさったものと言う説と、「まく」と「ら」が合わさったという説の二つがあります。前者は「真座(まくら)」という神等を召喚するために頭を乗せるという意味と、「間座(まくら)」という、頭の隙間を支えるという二つのいみがあります。後者は「枕にして寝る」という意味の動詞にあたる「まく」に「ら」がついたという説です。

『布団』とは元々、禅僧が座禅の時に用いる、円い敷物のことでした。それを「蒲団」と書きます。室町時代になり、綿等でくるんだ敷物がつくられ、それを「布団」として用いてました。「蒲団」と「布団」を区別するため、「布」という字が当てられるようになったのです。

どうでしたか?他にも睡眠に関する語源は色々あるので、みなさんも探してみて下さい。

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睡眠と音楽

睡眠時にどうしても眠れないとき、リラクゼーションミュージックなどが、効果的と言われています。しかし、これは合う人を選ぶもので、合わない人にはとことん合わないものなのです。

私の体験談ですが、ある日、うとうとしていたら妹がクラシックの音楽を聞き出しました。そうすると、私が猛烈にうなされだしたそうです。寝ている間、ずっと「音楽を止めてくれ」とうなされていたようで、クラシック音楽が心休まるものかと言えば、そうでもなさそうです。

またある日、妹も不眠に悩まされていましたので、あるリラクゼーションミュージックを聞いて寝ていました。妹の部屋の音は丸聞こえなので、その間中、私はずっと夢の中で延々とその音楽が頭をよぎり、ロクに寝れませんでした。また、昼間もその音楽が頭をループし、頭がずっと痛くてかなわなかった時期がありました。

しかし、私もある音楽を聞くと、よく眠れるのです。それは「ロック」です。あんなうるさいものでよく眠れるなと、思われそうですが、実はこれには科学的根拠もあるようです。

赤ちゃんの実験ですが、なかなか寝付けず、泣き止まない赤ちゃんに、ハードロックなどかなり騒音に近い(と言ったら好きな方に失礼ですが…)音楽を聞かせると、実に8割もの赤ちゃんが簡単に寝入ってしまったそうです。これは、ある一定の騒音が脳に入ると脳がその音を遮断し、眠りに入りやすくなるそうです。

私は小さい頃から、地下鉄などうるさい環境でコロッと寝てしまったので、騒音を脳が遮断するようになっているのかもしれません。、また、ロックは元々好きで、聞き慣れているので、あまりうるさいとも感じませんし、むしろ聞いてて心地が良いものと感じています。

眠れない、つらい、と言ってリラクゼーションミュージックがいいとは限らないようです。みなさんも寝る時は、自分の好きな音楽を聞いて眠るのが一番リラックスできるのではないでしょうか。ただし、好き過ぎて、脳が興奮してしまわないように、何度も聞き慣れたものがいいかもしれません。

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睡眠と頭痛

休日に寝すぎると頭が痛い、ということはありませんか?そもそも、頭痛というのは、頭部の血管や筋肉が刺激を受けて、起こるものです。さて、寝過ぎで起きる頭痛とはどんなものなのでしょうか。

寝過ぎでおきる頭痛の原因は様々なことが考えられていますが、一番多いのは、「寝過ぎにより、緊張が緩んで血液が拡張することによるもの」だと考えられています。この頭痛を避ける事はなかなか難しく、悩んでる人も多いのではないでしょうか。では、この頭痛を予防、またなってしまった時に、治すにはどうすればいいのでしょうか。

予防策は簡単で、寝すぎない事です。ただ、日曜や休日などに寝すぎないことは難しいですよね。ですので、科学的な根拠はまだわかっていませんが、効くとされている方法をいくつかご紹介します。もちろん、科学的な根拠がないので、人によっては効いたり、効かなかったりしますが、自分に合うものを探してみてください。

1.頭痛薬を飲む
最近、市販薬としても売り出されている、ロキソニンを例にだしますが、ロキソニンは炎症をしずめて、腫れや痛みなどを抑えます。ですので膨張した血管にも効くかもしれませんね。しかし、頭痛薬はあくまで対処療法で頭痛そのものを治すわけではありませんので、頭痛薬との相性が大事です。偏頭痛もちの人の場合、寝過ぎの痛みではなく、偏頭痛の可能性もあるので、見極めが肝心です。頭全体がぼんやりして、血管が脈うつように痛かったら、寝過ぎの痛みだと考えられます。

2.頭を冷やす
血管が膨張しているのですから、頭を冷やす事によっていくらか楽にはなると思われます。もちろん、これも血管の膨張具合によっては、効かないほどひどい場合もあるので、注意が必要です。

3.マッサージをする、ツボを押す
血管の流れをスムーズにして、膨張を抑える効果があるかもしれません。しかし、これも人に手伝ってもらわないといけない場合があったりしますので、大変です。

どうだったでしょうか。寝過ぎの頭痛に効果のあるものはあったでしょうか?皆さんも自分にあった対処療法を試してみてくださいね。

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糖尿病と不眠

糖尿病になると、その症状である「のどの渇き」や「夜間頻尿」「痛みやしびれ」などで夜中に目覚めやすくなります。糖尿病の人は健康な人に比べ、二倍も不眠に悩む人が多いと言われているほどです。元々、糖尿病になる人は、不規則な生活リズムや食事の時間等をもっているからだと考えられます。

糖尿病の主な症状は、喉の乾き、尿の回数が増える、体が疲れやすい、食欲が異常に強くなる、なのに痩せて来る、血液の流れが悪くなる、むくみがでてくる、皮膚が化膿しやすくなったり、おできができたりする、性欲の低下などがあります。このような症状がでたら、合併症が出る前に医師に相談しましょう。

しかし、治療を初めても、スルホニルウレア剤という糖尿病の血糖値を下げる薬の作用も不眠の原因になります。スルホニルウレア剤の主な作用は、膵臓のランゲルハンス島β細胞を刺激してインシュリンの分泌をよくしたり、肝臓から放出されるブドウ糖の量を抑えたりなどです。この薬の効果で、低血糖になるという恐れから、不眠になることも報告されています。また、スルホニルウレア剤は長期にわたって飲み続けると効果が薄れてくることもわかっています。

こうした副作用を避けるため、近年では新しい糖尿病の薬がでています。それがインクレチン関連薬です。インクレチン関連薬の作用は血糖値に依存するため、血糖値が高いときのみ働きます。これで低血糖を起こす危険がなくなりました。また、長期服用による効果が薄れる副作用も少なくなりました。また、インクレチン関連薬はグルカゴンというホルモンの分泌も抑える作用があります。グルカゴンは血糖値を上げるホルモンの一つで、糖尿病になった人はこのグルカゴンの分泌が抑えらてないことも原因ではないかと考えられています。

糖尿病は栄養の摂取のしすぎによる現代病ですが、遺伝も強く関係していると言われています。家族に糖尿病になった方がいたら、食事や運動には気をつけるようにしましょう。

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不眠と高血圧

不眠症になると高血圧になるリスクが高くなる事がわかっています。健康な人は、寝ているときに血圧が10%下がります。しかし、不眠症の人はそのストレスでで交感神経が興奮して血圧が上昇してしまいます。また、高血圧にともなう、イライラ、頭痛、動悸などが、さらに不眠を招くと言う悪循環につながります。しかし、高血圧の治療を始めたからと言って安心はできません。一部の血圧を下げる薬の中には、不眠を招く副作用があるものもあるのです。このままでは悪循環がひどくなりますね。今回はそれらの薬を紹介します。

血圧を下げる薬で、不眠の副作用が報告されている薬はカルシウム拮抗薬のニフェジピン、ベラパミル、β遮断薬のプロプラノロール、 αβ遮断薬のカルベジロール、ラベタロール、中枢性交感神経抑制薬のクロニジン、メチルドパ、末梢性交感神経抑制薬のレセルピン、血管拡張薬のヒドララジンです。

カルシウム拮抗薬のニフェジピン、ベラパミルという薬は、血管の平滑筋という筋肉にあるカルシウムチャネルの昨日を阻害し、血管を拡張させる薬です。β遮断薬のプロプラノロールという薬は、交感神経β受容体遮断薬とも呼ばれ、交感神経のアドレナリンのうちβ受容体にのみ遮断性のある薬です。αβ遮断薬のカルベジロール、ラベタロールと言う薬は交感神経のα受容体とβ受容体を遮断する薬で血管を広げる作用と心臓を休息させる作用があります。中枢性交感神経抑制薬のクロニジン、メチルドパと言う薬は、延髄血管運動中枢の受容体を興奮させ、末梢交感神経活性を抑制させ、血管拡張させる薬です。妊娠中の人の抗圧剤として用いられます。末梢性交感神経抑制薬のレセルピンと言う薬は、末梢性の交感神経に働き、血圧を下げます。血管拡張薬のヒドララジンと言う薬は、血管拡張を引き起こす薬です。ただ、詳細な働きは不明とされています。

しかし、これらの薬は不眠を引き起こすことから徐々に使われなくなってきています。

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寝具の役割

大抵の日本人は寝る時布団を敷いて寝ます。ベッドにあらかじめ布団が敷いてある人もいるでしょう。寝るだけならば、特に必要のないものかもしれませんが、なぜ、人は布団を敷いて寝るのでしょうか。

人間は寝ている間に冬でもコップ1杯分程度の汗をかきます。その汗を吸収するため、寝具は欠かせない存在とも言えます。また、体温が下がったりするのを防ぐ役割もしています。コタツなどで寝るとよく風邪をひくといわれますが、これは上半身と下半身の温度差が激しく体温調整が上手くできなくなるからです。

まず、重要なのは敷き布団です。人の背骨はなだらかなS字の形をしているので、寝ている時もこの姿勢を保たなければいけません。ですので、柔らかすぎると体が沈みこんでしまうので注意が必要です。しかし、固すぎると今度は体の圧力が一点に集中してしまうので、腰などを痛めます。ですので、体の圧力を分散させることができる布団が良いのです。

次にかけ布団ですが、保温性と保湿性が重要になってきます。人が快適に眠れる温度は33度、湿度は50%とも言われています。これだけの温度と湿度を保ち、かつ、重たくない布団を選びましょう。また、あまりサラサラした質感のかけ布団は、寝返りをうった時にずれたりしてしまいます。羽毛がよいとされているのは、外の熱が伝わりにくく、フィット感もよいためです。手入れも容易です。

布団カバーも重要です。布団カバーをかけずに寝ると、汗や汚れなどを寝具が直接吸収してしまうので、寝具の手入れが困難になります。また、寝具が直接汚れてしまうので衛生的ではありません。

最後に枕ですが、これは腰痛解消や、重たい頭を支え、気道を確保するために使われています。また、敷き布団と同じく、人のS字になっている背骨を保つ役割もしています。枕がないと、あごがあがってしまい、頭に血が上ってしまいます。呼吸も圧迫され、不眠症になりがちです。いびきの原因にもなります。

床に直接寝ている知人がいましたが、非常に寝苦しそうでした。やはり、寝具は重要な役割を果たしているようです。

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夢の役割

人は寝ている時、夢を必ず見ます。「今日は見てない」「最近見てない」という方もいるかもしれませんが、それは覚えていないだけで、夢は必ず見ているのです。

マウスの実験で夢を見る時間のみを削るとマウスが凶暴化し、ついには死に至る事が確認されています。夢を見るレム睡眠のたびに、起こされ、夢を見ないように人間で実験したところ、不安と緊張感が強くなり、集中力、記憶力が低下し、記憶喪失におちいったケースもあるそうです。もちろん、この実験は途中で中止されました。

このように、夢を見ない事が命に関わり、かならず夢を見るのならば、夢とは一体どのような役割をしているのでしょうか。

人の記憶力は、自分で想像している以上に優れています。一度見たり、聞いたりしたことは思い出せないだけで、全て記憶しているのです。そのまま記憶をし続ければ、脳はパンクしてしまうでしょう。前述のマウスが凶暴化したのも記憶の混乱かもしれません。夢は起床時に見た記憶を整理するために見ているようです。逆に、夢を見る事によって、記憶の削除をしているという説もあります。

ただ、夢は外部の刺激を元に見る事もあります。今でこそ記憶ではあやふやですが、ある探偵ドラマを見終えたあと、鹿のドキュメンタリーと見て眠りにつきました。すると鹿が主人公にすり替わった探偵ドラマの夢を見たのです。また、こどもに多いかもしれませんが、尿意をもよおした時にトイレに行く夢や水に関連した夢を見る事が多いです。大人なら経験則でここで目が覚めますが、子供の場合眠りが深いのでそこで目が覚めずに、おねしょをしてしまうこともあります。

他にも、ストレス解消の役割を果たしているという説もあります。かなえられない願望やイライラの発散など、夢には様々な役割があるようです。

夢を一番多く見るのは赤ん坊や胎児ですが、夢を一番多く覚えているのは老人です。夢を覚えているのはレム睡眠時に目が覚める事によっておきるので、必然的に眠りの浅い老人のほうが夢をよく覚えています。

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